"1112700X1038","ハロタン","フローセン 1mL","組成 本剤はハロタンに添加物としてチモール0.01%を添加した液である。 添加物 チモール 性状 本剤は無色澄明,揮発性,無刺激性のクロロホルムようのにおいがある流動しやすい液である。 ","全身麻酔 ","導入:通常,本剤1.5〜2.0%を含む酸素又は酸素・亜酸化窒素(笑気)混合ガスを吸入させる。 維持:通常,本剤0.5〜1.5%の濃度で血圧の変動に注意しながら維持する。 ","","重要な基本的注意 1.麻酔を行う際には原則としてあらかじめ絶食をさせておくこと。 2.麻酔を行う際には原則として麻酔前投薬を行うこと。 3.麻酔中は気道に注意して呼吸・循環に対する観察を怠らないこと。 4.麻酔の深度は手術,検査に必要な最低の深さにとどめること。 5.麻酔中は手術室内の換気を十分に行うこと。 ","禁忌(次の患者には投与しないこと) 1.以前にハロゲン化麻酔剤を使用して,黄疸又は発熱がみられた患者[重篤な肝障害があらわれることがある。] 2.本剤の成分に対する過敏症の既往歴のある患者 ","慎重投与(次の患者には慎重に投与すること) 1.薬物過敏症の既往歴のある患者 2.肝・胆道疾患のある患者[症状を悪化させることがある。] 3.サクシニルコリンの投与により筋強直がみられた患者[悪性高熱があらわれることがある。] 4.血族に悪性高熱がみられた患者[悪性高熱があらわれることがある。] ","妊婦,産婦,授乳婦等への投与 1.妊婦(3ヵ月以内)又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有益性が危険性を上まわると判断される場合のみ投与すること。[動物試験(マウス,ラット)で催奇形作用が報告されている1)2)。] 2.子宮筋を弛緩させることがあるので,産科麻酔に用いる場合には,観察を十分に行い慎重に投与すること。 ","高齢者への投与 一般に高齢者では生理機能が低下しているので慎重に投与すること。 ","","副作用発現状況の概要 本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため,発現頻度については文献等を参考に集計した。(再審査対象外) 重大な副作用 1.原因不明の頻脈・不整脈・血圧変動,急激な体温上昇,筋強直,血液の暗赤色化(チアノーゼ),過呼吸,ソーダライムの異常過熱・急激な変色,発汗,アシドーシス,高カリウム血症,ミオグロビン尿(ポートワイン色尿)等を伴う重篤な悪性高熱(0.1%未満)があらわれることがある。本剤使用中,悪性高熱に伴うこれらの症状を認めた場合は,直ちに投与を中止し,全身冷却,純酸素での過換気,酸塩基平衡の是正等適切な処置を行うこと。また,本症は腎不全を続発することがあるので,尿量の維持をはかること。 2.発熱を伴う重篤な肝障害(0.1%未満)があらわれることがある。ことに短期間内に反復投与した場合,その頻度が増すとの報告があるので,少なくとも3ヵ月以内の反復投与は避けることが望ましい。また,本剤と他のハロゲン化麻酔剤との間に交叉過敏症のあることが報告されている。 その他の副作用 (表開始) 発現部位等:0.1〜5%未満又は不明▼(不明は< >内):0.1%未満 1)麻酔中▼[1]呼吸循環器:<低血圧,不整脈,呼吸停止>: 1)麻酔中▼[2]中枢神経系:<脳脊髄液圧の上昇注)>: 2)覚醒時:悪心,嘔吐,悪寒: 3)その他::血尿 (表終了) 注)脳外科手術の場合には観察を十分に行い,至適換気が維持されるよう補助あるいは調節呼吸を行うことが望ましい。 ","","併用注意(併用に注意すること) (表開始) 薬剤名等:臨床症状・措置方法:機序・危険因子 キサンチン系薬剤▼アミノフィリン,テオフィリン等:不整脈があらわれることがあるので併用は避けることが望ましい。:本剤が心筋のアドレナリンに対する感受性を亢進すること,及び左記の薬剤が副腎からのカテコールアミンの放出を促進することが考えられている。 カテコールアミンを含有する医薬品▼エピネフリン,ノルエピネフリン,塩酸ドパミン,塩酸ドブタミン等:頻脈・心室細動等の不整脈があらわれることがある。:本剤が心筋のアドレナリンに対する感受性を亢進することが考えられている。 非脱分極性筋弛緩剤▼ツボクラリン,臭化パンクロニウム等:左記の薬剤の作用が増強するので,併用する場合には,上記の薬剤を減量すること。:本剤は膜安定化作用を持つため,左記の競合的遮断薬と協力的に作用する。 (表終了) ","","","薬効薬理 1.麻酔作用:ハロタンのAC50はラットで約1.2%3),また,マウスでは0.86%でその強さはクロロホルムの約1.5倍,エーテルの約5倍である4)。 イヌでは,2〜4%の蒸気吸入で興奮することなく2〜3分後にGuedelの第III期第2〜3相に達し,ついで0.8%の蒸気吸入で維持できる。覚醒は速やかで,5〜6時間の連続麻酔でも,吸入中止後,角膜反射は2分以内,自発運動は5分以内にみられる4)。 なお,ヒトにおける最小肺胞内濃度(MAC)は0.77%である5)。 2.その他の作用: (1).呼吸器系への作用:麻酔の深度にほぼ平行して呼吸抑制傾向を示すが6),適当な補助ないしは調節呼吸により換気を適正に保つことができる。 気管支の拡張,気道・口腔分泌の抑制,咽頭・喉頭反射,喉頭痙攣,気管支痙攣,咳嗽反射等の抑制がみられるので,調節呼吸が容易に行える7)8)9)。 (2).循環器系への作用:動脈血圧,心収縮力,心拍出量,末梢血管抵抗の減少をもたらし,深麻酔ほど著しいとされている(イヌ)10)11)。 心筋のアドレナリンに対する感受性を高めるが,サイクロプロペインより軽度である(イヌ)4)12)13)。 また,洞性徐脈をおこすが,アトロピンにより拮抗される14)15)。 (3).その他の作用:筋弛緩作用は弱い16)17)。 子宮収縮抑制作用を示し,オキシトシンによる収縮も抑制する18)19)。 血液凝固系への有意の影響は認められない20)21)。 ","","" "1115400X1027","チオペンタールナトリウム","ラボナール注射用0.3g 300mg1管","組成 ラボナール注射用0.3g: (表開始) 販売名:販売名:ラボナール注射用0.3g 成分・含量▼(1管中):チオペンタールナトリウム:0.3g 添加物▼(1管中):乾燥炭酸Na:18mg 添加物▼(1管中):塩化Na:3mg 添加物▼(1管中):その他の添加物としてpH調整剤(水酸化Na)を含有する:その他の添加物としてpH調整剤(水酸化Na)を含有する 添付の注射用水:添付の注射用水:12mL (表終了) 添加物 乾燥炭酸Na 添加物 塩化Na 添加物 pH調整剤 添加物 水酸化Na 性状 ラボナール注射用0.3g:凍結乾燥品。用時注射用水に溶解して用いる注射剤である。 (表開始) 販売名:ラボナール注射用0.3g 容器(ラボナール注射用・注射用水):アンプル 製剤の外観及び性状:製剤の外観及び性状 ・淡黄色の粉末又は塊▼・わずかに特異なにおいがある▼・水に極めて溶けやすい▼・無水ジエチルエーテルにほとんど溶けない▼・吸湿性:・淡黄色の粉末又は塊▼・わずかに特異なにおいがある▼・水に極めて溶けやすい▼・無水ジエチルエーテルにほとんど溶けない▼・吸湿性 (表終了) (表開始) 水溶液の性状:水溶液の性状:水溶液の性状 pH:2.5%水溶液:10.2〜11.2 浸透圧比▼(生理食塩液に対する比):2.0%水溶液:約0.7 浸透圧比▼(生理食塩液に対する比):2.5%水溶液:約0.8 浸透圧比▼(生理食塩液に対する比):10%水溶液:約3 (表終了) ","1.全身麻酔 2.全身麻酔の導入 3.局所麻酔剤・吸入麻酔剤との併用 4.精神神経科における電撃療法の際の麻酔 5.局所麻酔剤中毒・破傷風・子癇等に伴う痙攣 6.精神神経科における診断(麻酔インタビュー) ","1.静脈内投与: (1).溶液濃度:2.5%水溶液(5%溶液は静脈炎を起こすことがある) (2).投与量・投与法:調製したチオペンタール水溶液を静脈より注入する。 本剤の用量や静注速度は年齢・体重とは関係が少なく個人差があるため一定ではないが,大体の基準は次のとおり。 [1].全身麻酔の導入:最初に2〜4mL(2.5%溶液で50〜100mg)を注入して患者の全身状態,抑制状態等を観察し,その感受性より追加量を決定する。次に患者が応答しなくなるまで追加注入し,応答がなくなった時の注入量を就眠量とする。更に就眠量の半量ないし同量を追加注入した後,他の麻酔法に移行する。 なお,気管内に挿管する場合は筋弛緩剤を併用する。 [2].短時間麻酔: 1).患者とコンタクトを保ちながら最初に2〜3mL(2.5%溶液で50〜75mg)を10〜15秒位の速度で注入後30秒間麻酔の程度,患者の全身状態を観察する。更に必要ならば2〜3mLを同速度で注入し,患者の応答のなくなった時の注入量を就眠量とする。なお,手術に先立ち,更に2〜3mLを同速度で分割注入すれば,10〜15分程度の麻酔が得られる。 2).短時間で手術が終了しない場合は,注射針を静脈中に刺したまま呼吸,脈拍,血圧,角膜反射,瞳孔対光反射等に注意しながら手術の要求する麻酔深度を保つように1〜4mL(2.5%溶液で25〜100mg)を分割注入する(1回の最大使用量は1gまでとする)。 [3].精神神経科における電撃療法の際の麻酔:通常,12mL(2.5%溶液で300mg)をおよそ25〜35秒で注入し,必要な麻酔深度に達したことを確かめた後,直ちに電撃療法を行う。 [4].併用使用:本剤は局所麻酔剤あるいは吸入麻酔剤と併用することができる。 通常,2〜4mL(2.5%溶液で50〜100mg)を間歇的に静脈内注入する。 点滴投与を行う場合は静脈内点滴麻酔法に準ずる。 [5].痙攣時における使用:患者の全身状態を観察しながら,通常,2〜8mL(2.5%溶液で50〜200mg)を痙攣が止まるまで徐々に注入する。 [6].精神神経科における診断(麻酔インタビュー):1分間に約1mLの速度で3〜4mL注入し入眠させる。その後2〜10分で呼びかければ覚醒し,質問に答えるようになればインタビューを実施する。その後は1分間約1mLの速度で追加注入する。 場合により次のような方法を用いる。 2.直腸内注入: (1).溶液濃度:10%水溶液 (2).投与量:体重kg当たり20〜40mg(10%溶液で0.2〜0.4mL/kg)を基準とする。 (3).注入法:溶液を注射器に入れ,注射器の先に導尿用カテーテルをつけ肛門より直腸に挿入し,注腸する。注入後15分で麻酔に入り,約1時間持続する。 3.筋肉内注射: (1).溶液濃度:2.0〜2.5%水溶液,特に7歳以下の小児に対しては2%溶液を使用する(2.5%以上の濃度は組織の壊死を起こす危険がある)。 (2).筋注部位:大腿筋肉,上腕部筋肉など筋肉の多い部位を選んで注射する。 (3).投与量:体重kg当たり20mg(2%溶液で1mL/kg)を基準とする。 (4).投与法:一度に全量を注入してはならず,全量を2〜3等分して,5分ごとに必要に応じて追加投与する。注入後5〜15分で麻酔に入り,約40〜50分程度持続する。 本剤の筋肉内注射は,乳幼少児で静脈が確保できないなどの場合の使用経験が報告されている。しかし,動物実験で筋注部位の壊死並びに局所障害が認められているので,本剤の筋肉内注射は患者の受ける恩恵が,その危険性よりも重要視される場合にのみ適用すること。 注射液の調製法 (調剤・投薬上の注意): 注射液の調製法:本剤は通常,静脈内注射用として2.5%水溶液を調製する。静脈用注射針を付した注射筒内に一定量の注射用水(ラボナール注射用0.3g,ラボナール注射用0.5gに対してそれぞれ12mL,20mL)を吸引して,ラボナールアンプル中に注入し,数回吸引排出して完全に均一に溶解し,2.5%の水溶液とする。 直腸内注入用(10%),筋肉内注射用(2%)の溶液もこれに準じて行う。 注意: [1].本剤は用時調製を原則とし,完全に澄明でないもの,沈殿を生じたもの,並びに溶液として常温で2〜3時間以上経過したものは使用しないこと。 [2].本剤をブドウ糖注射液で溶液を調整すると沈殿を生じることがあるので注意すること。 ","","重要な基本的注意 1.麻酔を行う際には,原則としてあらかじめ絶食させておくこと。 2.麻酔を行う際には,原則として麻酔前投薬を行うこと。 3.麻酔中は気道に注意して呼吸・循環に対する観察を怠らないこと。 4.麻酔の深度は手術,検査に必要な最低の深さにとどめること。 5.麻酔前に酸素吸入器,吸引器具,挿管器具等の人工呼吸のできる器具を手もとに準備しておくことが望ましい。 ","禁忌(次の患者には投与しないこと) 1.ショック又は大出血による循環不全,重症心不全のある患者〔血管運動中枢抑制により過度の血圧低下をおこすおそれがある。〕 2.急性間歇性ポルフィリン症の患者〔酵素誘導によりポルフィリン合成を促進し,症状を悪化させるおそれがある。〕 3.アジソン病の患者〔催眠作用が持続又は増強するおそれがある。血圧低下を生じやすい。また本疾患は高カリウム血症を伴うがカリウム値が上昇するおそれがある。〕 4.重症気管支喘息の患者〔気管支痙攣を誘発するおそれがある。〕 5.バルビツール酸系薬物に対する過敏症の患者 ","慎重投与(次の患者には慎重に投与すること) 1.重症肝障害及び重症腎障害のある患者〔代謝・排泄の遅延及び蛋白結合の低下により,本剤の作用が増強するおそれがある。〕 2.重症糖尿病の患者〔糖尿病を悪化させるおそれがある。〕 3.重症高血圧症,低血圧症,重症貧血,低蛋白血症のある患者〔血圧を変動させるおそれがある。また,重症貧血及び低蛋白血症では本剤の作用が増強されるおそれがある。〕 4.心筋障害,動脈硬化症のある患者〔血圧降下が発現するおそれがある。〕 5.脳圧上昇時〔呼吸抑制や気道閉塞により血中のCO2分圧を上昇させ,脳圧を上昇させるおそれがある。〕 6.重症筋無力症,筋ジストロフィー,呼吸困難及び気道閉塞を呈する疾患〔呼吸抑制を誘発するおそれがある。〕 7.電解質アンバランス時(特にカリウム中毒)〔血中カリウム値が上昇するおそれがある。〕 8.薬物過敏症の患者 ","妊婦,産婦,授乳婦等への投与 帝王切開等の分娩に使用する場合には,できるだけ最小有効量を慎重に投与すること。〔新生児への影響が考えられる。〕 ","高齢者への投与 一般に高齢者では呼吸抑制,血圧下降があらわれやすいので,患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。 ","適用上の注意 1.投与経路: (1).動脈内に注入した場合には,動脈の閉塞,末梢の壊死等の重篤な症状を起こすことがあるので,絶対に避けること。 (2).多発性膿疹,膿瘍,多発性筋炎のある患者には筋肉内注射をしないこと。 (3).直腸に炎症のある患者には直腸内注入をしないこと。 2.投与速度:本剤の用法及び注射速度は患者の体質,健康状態等の個人差を考慮すること。特に幼・小児,高齢者,虚弱者の麻酔には注意すること。 3.投与時: (1).静脈外に漏れた場合は,プロカイン注射液等の局所麻酔剤による浸潤,温湿布等の適切な処置を行うこと。 (2).静脈内投与により血栓性静脈炎を起こすことがある。 (3).長時間の手術に使用する場合には,単独投与を避け,他の麻酔剤を併用することが望ましい。 (4).喉頭筋及び副交感神経が過敏状態になることがあるので,前処置として,アトロピン・スコポラミン等のベラドンナ系薬剤を投与することが望ましい。 (5).本剤は鎮痛作用を有しないので,必要ならば鎮痛剤を併用すること。 4.アンプルカット時:本品は「ワンポイントカットアンプル」を使用しているので,カット部をエタノール綿等で清拭した後,ヤスリを用いず,アンプル枝部のマークの反対方向に折り取ること。 5.配合変化:非脱分極性麻酔用筋弛緩剤である臭化ベクロニウム,臭化パンクロニウム等の酸性薬剤と混合すると白色の沈殿を生じるので,併用する場合には,別々の投与経路で使用するか,又は同一回路を使用する場合は回路内を生理食塩液で洗浄するなど,直接混合しないよう注意すること。 ","副作用発現状況の概要 本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため,発現頻度については文献,自発報告等を参考に集計した。 総症例2,443例中,副作用が報告されたのは449例(18.4%)で,主な副作用は嘔吐73例(3.0%),咳嗽(発作)53例(2.2%),覚醒後不快感51例(2.1%),倦怠感・悪心48例(2.0%)等であった。(再評価結果) 重大な副作用 1.ショック(0.1%未満)を起こすことがあるので,観察を十分に行い,呼吸困難,血圧低下等が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。 2.呼吸停止,呼吸抑制,舌根沈下,咽・喉頭痙攣,気管支痙攣,咳嗽(発作),しゃっくりを起こすことがある。このような症状があらわれた場合には,直ちに気道の確保,酸素吸入等の処置とともに,筋弛緩剤の投与時,適切な処置を行うこと。 その他の副作用 副作用が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 (表開始) 発現部位等:0.1〜5%未満:頻度不明 麻酔中▼循環器:不整脈,頻脈:血圧低下 麻酔中▼過敏症::皮疹 麻酔中▼その他:術中運動不安,術中興奮,筋緊張,唾液・気道分泌増加: 覚醒時▼精神神経系:悪心,嘔吐,頭痛,めまい,流涙,ふるえ,痙攣,興奮,複視,尿閉,けん怠感,不快感:顔面潮紅,しびれ感 (表終了) ","","併用注意(併用に注意すること) (表開始) 薬剤名等:臨床症状・措置方法:機序・危険因子 中枢神経抑制剤:呼吸抑制作用,降圧作用,中枢神経抑制作用(鎮静,催眠等)が増強することがある。▼併用する場合には,用量に注意する。:相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 血圧降下剤:降圧作用,中枢神経抑制作用(鎮静,催眠等)が増強することがある。併用する場合には,用量に注意する。:相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 MAO阻害剤:中枢神経抑制作用(鎮静,催眠等)が増強することがある。▼併用する場合には,用量に注意する。:相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 三環系抗うつ剤:降圧作用,中枢神経抑制作用(鎮静,催眠等)が増強することがある。また,三環系抗うつ剤の作用が減弱することがある。▼併用する場合には,用量に注意する。:相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 中枢性筋弛緩剤(カルバミン酸クロルフェネシン等):中枢神経抑制作用(鎮静,催眠等)が増強することがある。▼併用する場合には,用量に注意する。:相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 スルホニル尿素系血糖降下剤:中枢神経抑制作用(鎮静,催眠等)が増強することがある。▼併用する場合には,用量に注意する。:相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 抗パーキンソン剤(レボドパ等):中枢神経抑制作用(鎮静,催眠等)が増強することがある。▼併用する場合には,用量に注意する。:相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 ジスルフィラム:中枢神経抑制作用(鎮静,催眠等)が増強することがある。また,併用により,重篤な低血圧があらわれたとの報告がある。▼異常が認められた場合には,本剤を減量するなど適切な処置を行う。:ジスルフィラムは本剤の代謝を阻害する。 クマリン系抗凝血剤(ワルファリンカリウム等):抗凝血作用が減弱することがある。▼頻回にプロトロンビン値の測定を行い,クマリン系抗凝血剤の用量を調節する。:本剤は肝の薬物代謝酵素を誘導し,クマリン系抗凝血剤の代謝を促進する。 (表終了) ","","","薬効薬理 超短時間作用型のバルビツール酸系静脈注射麻酔剤で,脳幹の網様体賦活系を抑制することにより麻酔作用をあらわすと考えられている。麻酔用量を単回静脈内投与したとき,10〜20秒で意識は消失し,麻酔深度は40秒まで増強するが,その後,次第に減少し20〜30分後に意識が回復する。3) ","[薬物動態]薬物動態 外国人のデータでは,健康成人6例(男3,女3)にチオペンタールを3.5mg/kg静脈内投与したとき,血漿中濃度の減少は3相性を示し,それぞれの半減期は2.8分,48.7分,5.7時間である。1) チオペンタールは肝臓で代謝され,尿中への未変化体の排泄は投与量の1%以下である。2) ","" "1115400X2023","チオペンタールナトリウム","ラボナール注射用0.5g 500mg1管","組成 ラボナール注射用0.5g: (表開始) 販売名:販売名:ラボナール注射用0.5g 成分・含量▼(1管中):チオペンタールナトリウム:0.5g 添加物▼(1管中):乾燥炭酸Na:30mg 添加物▼(1管中):塩化Na:5mg 添加物▼(1管中):その他の添加物としてpH調整剤(水酸化Na)を含有する:その他の添加物としてpH調整剤(水酸化Na)を含有する 添付の注射用水:添付の注射用水:20mL (表終了) 添加物 乾燥炭酸Na 添加物 塩化Na 添加物 pH調整剤 添加物 水酸化Na 性状 ラボナール注射用0.5g:凍結乾燥品。用時注射用水に溶解して用いる注射剤である。 (表開始) 販売名:ラボナール注射用0.5g 容器(ラボナール注射用・注射用水):アンプル 製剤の外観及び性状:製剤の外観及び性状 ・淡黄色の粉末又は塊▼・わずかに特異なにおいがある▼・水に極めて溶けやすい▼・無水ジエチルエーテルにほとんど溶けない▼・吸湿性:・淡黄色の粉末又は塊▼・わずかに特異なにおいがある▼・水に極めて溶けやすい▼・無水ジエチルエーテルにほとんど溶けない▼・吸湿性 (表終了) (表開始) 水溶液の性状:水溶液の性状:水溶液の性状 pH:2.5%水溶液:10.2〜11.2 浸透圧比▼(生理食塩液に対する比):2.0%水溶液:約0.7 浸透圧比▼(生理食塩液に対する比):2.5%水溶液:約0.8 浸透圧比▼(生理食塩液に対する比):10%水溶液:約3 (表終了) ","1.全身麻酔 2.全身麻酔の導入 3.局所麻酔剤・吸入麻酔剤との併用 4.精神神経科における電撃療法の際の麻酔 5.局所麻酔剤中毒・破傷風・子癇等に伴う痙攣 6.精神神経科における診断(麻酔インタビュー) ","1.静脈内投与: (1).溶液濃度:2.5%水溶液(5%溶液は静脈炎を起こすことがある) (2).投与量・投与法:調製したチオペンタール水溶液を静脈より注入する。 本剤の用量や静注速度は年齢・体重とは関係が少なく個人差があるため一定ではないが,大体の基準は次のとおり。 [1].全身麻酔の導入:最初に2〜4mL(2.5%溶液で50〜100mg)を注入して患者の全身状態,抑制状態等を観察し,その感受性より追加量を決定する。次に患者が応答しなくなるまで追加注入し,応答がなくなった時の注入量を就眠量とする。更に就眠量の半量ないし同量を追加注入した後,他の麻酔法に移行する。 なお,気管内に挿管する場合は筋弛緩剤を併用する。 [2].短時間麻酔: 1).患者とコンタクトを保ちながら最初に2〜3mL(2.5%溶液で50〜75mg)を10〜15秒位の速度で注入後30秒間麻酔の程度,患者の全身状態を観察する。更に必要ならば2〜3mLを同速度で注入し,患者の応答のなくなった時の注入量を就眠量とする。なお,手術に先立ち,更に2〜3mLを同速度で分割注入すれば,10〜15分程度の麻酔が得られる。 2).短時間で手術が終了しない場合は,注射針を静脈中に刺したまま呼吸,脈拍,血圧,角膜反射,瞳孔対光反射等に注意しながら手術の要求する麻酔深度を保つように1〜4mL(2.5%溶液で25〜100mg)を分割注入する(1回の最大使用量は1gまでとする)。 [3].精神神経科における電撃療法の際の麻酔:通常,12mL(2.5%溶液で300mg)をおよそ25〜35秒で注入し,必要な麻酔深度に達したことを確かめた後,直ちに電撃療法を行う。 [4].併用使用:本剤は局所麻酔剤あるいは吸入麻酔剤と併用することができる。 通常,2〜4mL(2.5%溶液で50〜100mg)を間歇的に静脈内注入する。 点滴投与を行う場合は静脈内点滴麻酔法に準ずる。 [5].痙攣時における使用:患者の全身状態を観察しながら,通常,2〜8mL(2.5%溶液で50〜200mg)を痙攣が止まるまで徐々に注入する。 [6].精神神経科における診断(麻酔インタビュー):1分間に約1mLの速度で3〜4mL注入し入眠させる。その後2〜10分で呼びかければ覚醒し,質問に答えるようになればインタビューを実施する。その後は1分間約1mLの速度で追加注入する。 場合により次のような方法を用いる。 2.直腸内注入: (1).溶液濃度:10%水溶液 (2).投与量:体重kg当たり20〜40mg(10%溶液で0.2〜0.4mL/kg)を基準とする。 (3).注入法:溶液を注射器に入れ,注射器の先に導尿用カテーテルをつけ肛門より直腸に挿入し,注腸する。注入後15分で麻酔に入り,約1時間持続する。 3.筋肉内注射: (1).溶液濃度:2.0〜2.5%水溶液,特に7歳以下の小児に対しては2%溶液を使用する(2.5%以上の濃度は組織の壊死を起こす危険がある)。 (2).筋注部位:大腿筋肉,上腕部筋肉など筋肉の多い部位を選んで注射する。 (3).投与量:体重kg当たり20mg(2%溶液で1mL/kg)を基準とする。 (4).投与法:一度に全量を注入してはならず,全量を2〜3等分して,5分ごとに必要に応じて追加投与する。注入後5〜15分で麻酔に入り,約40〜50分程度持続する。 本剤の筋肉内注射は,乳幼少児で静脈が確保できないなどの場合の使用経験が報告されている。しかし,動物実験で筋注部位の壊死並びに局所障害が認められているので,本剤の筋肉内注射は患者の受ける恩恵が,その危険性よりも重要視される場合にのみ適用すること。 注射液の調製法 (調剤・投薬上の注意): 注射液の調製法:本剤は通常,静脈内注射用として2.5%水溶液を調製する。静脈用注射針を付した注射筒内に一定量の注射用水(ラボナール注射用0.3g,ラボナール注射用0.5gに対してそれぞれ12mL,20mL)を吸引して,ラボナールアンプル中に注入し,数回吸引排出して完全に均一に溶解し,2.5%の水溶液とする。 直腸内注入用(10%),筋肉内注射用(2%)の溶液もこれに準じて行う。 注意: [1].本剤は用時調製を原則とし,完全に澄明でないもの,沈殿を生じたもの,並びに溶液として常温で2〜3時間以上経過したものは使用しないこと。 [2].本剤をブドウ糖注射液で溶液を調整すると沈殿を生じることがあるので注意すること。 ","","重要な基本的注意 1.麻酔を行う際には,原則としてあらかじめ絶食させておくこと。 2.麻酔を行う際には,原則として麻酔前投薬を行うこと。 3.麻酔中は気道に注意して呼吸・循環に対する観察を怠らないこと。 4.麻酔の深度は手術,検査に必要な最低の深さにとどめること。 5.麻酔前に酸素吸入器,吸引器具,挿管器具等の人工呼吸のできる器具を手もとに準備しておくことが望ましい。 ","禁忌(次の患者には投与しないこと) 1.ショック又は大出血による循環不全,重症心不全のある患者〔血管運動中枢抑制により過度の血圧低下をおこすおそれがある。〕 2.急性間歇性ポルフィリン症の患者〔酵素誘導によりポルフィリン合成を促進し,症状を悪化させるおそれがある。〕 3.アジソン病の患者〔催眠作用が持続又は増強するおそれがある。血圧低下を生じやすい。また本疾患は高カリウム血症を伴うがカリウム値が上昇するおそれがある。〕 4.重症気管支喘息の患者〔気管支痙攣を誘発するおそれがある。〕 5.バルビツール酸系薬物に対する過敏症の患者 ","慎重投与(次の患者には慎重に投与すること) 1.重症肝障害及び重症腎障害のある患者〔代謝・排泄の遅延及び蛋白結合の低下により,本剤の作用が増強するおそれがある。〕 2.重症糖尿病の患者〔糖尿病を悪化させるおそれがある。〕 3.重症高血圧症,低血圧症,重症貧血,低蛋白血症のある患者〔血圧を変動させるおそれがある。また,重症貧血及び低蛋白血症では本剤の作用が増強されるおそれがある。〕 4.心筋障害,動脈硬化症のある患者〔血圧降下が発現するおそれがある。〕 5.脳圧上昇時〔呼吸抑制や気道閉塞により血中のCO2分圧を上昇させ,脳圧を上昇させるおそれがある。〕 6.重症筋無力症,筋ジストロフィー,呼吸困難及び気道閉塞を呈する疾患〔呼吸抑制を誘発するおそれがある。〕 7.電解質アンバランス時(特にカリウム中毒)〔血中カリウム値が上昇するおそれがある。〕 8.薬物過敏症の患者 ","妊婦,産婦,授乳婦等への投与 帝王切開等の分娩に使用する場合には,できるだけ最小有効量を慎重に投与すること。〔新生児への影響が考えられる。〕 ","高齢者への投与 一般に高齢者では呼吸抑制,血圧下降があらわれやすいので,患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。 ","適用上の注意 1.投与経路: (1).動脈内に注入した場合には,動脈の閉塞,末梢の壊死等の重篤な症状を起こすことがあるので,絶対に避けること。 (2).多発性膿疹,膿瘍,多発性筋炎のある患者には筋肉内注射をしないこと。 (3).直腸に炎症のある患者には直腸内注入をしないこと。 2.投与速度:本剤の用法及び注射速度は患者の体質,健康状態等の個人差を考慮すること。特に幼・小児,高齢者,虚弱者の麻酔には注意すること。 3.投与時: (1).静脈外に漏れた場合は,プロカイン注射液等の局所麻酔剤による浸潤,温湿布等の適切な処置を行うこと。 (2).静脈内投与により血栓性静脈炎を起こすことがある。 (3).長時間の手術に使用する場合には,単独投与を避け,他の麻酔剤を併用することが望ましい。 (4).喉頭筋及び副交感神経が過敏状態になることがあるので,前処置として,アトロピン・スコポラミン等のベラドンナ系薬剤を投与することが望ましい。 (5).本剤は鎮痛作用を有しないので,必要ならば鎮痛剤を併用すること。 4.アンプルカット時:本品は「ワンポイントカットアンプル」を使用しているので,カット部をエタノール綿等で清拭した後,ヤスリを用いず,アンプル枝部のマークの反対方向に折り取ること。 5.配合変化:非脱分極性麻酔用筋弛緩剤である臭化ベクロニウム,臭化パンクロニウム等の酸性薬剤と混合すると白色の沈殿を生じるので,併用する場合には,別々の投与経路で使用するか,又は同一回路を使用する場合は回路内を生理食塩液で洗浄するなど,直接混合しないよう注意すること。 ","副作用発現状況の概要 本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していないため,発現頻度については文献,自発報告等を参考に集計した。 総症例2,443例中,副作用が報告されたのは449例(18.4%)で,主な副作用は嘔吐73例(3.0%),咳嗽(発作)53例(2.2%),覚醒後不快感51例(2.1%),倦怠感・悪心48例(2.0%)等であった。(再評価結果) 重大な副作用 1.ショック(0.1%未満)を起こすことがあるので,観察を十分に行い,呼吸困難,血圧低下等が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。 2.呼吸停止,呼吸抑制,舌根沈下,咽・喉頭痙攣,気管支痙攣,咳嗽(発作),しゃっくりを起こすことがある。このような症状があらわれた場合には,直ちに気道の確保,酸素吸入等の処置とともに,筋弛緩剤の投与時,適切な処置を行うこと。 その他の副作用 副作用が認められた場合には,投与を中止するなど適切な処置を行うこと。 (表開始) 発現部位等:0.1〜5%未満:頻度不明 麻酔中▼循環器:不整脈,頻脈:血圧低下 麻酔中▼過敏症::皮疹 麻酔中▼その他:術中運動不安,術中興奮,筋緊張,唾液・気道分泌増加: 覚醒時▼精神神経系:悪心,嘔吐,頭痛,めまい,流涙,ふるえ,痙攣,興奮,複視,尿閉,けん怠感,不快感:顔面潮紅,しびれ感 (表終了) ","","併用注意(併用に注意すること) (表開始) 薬剤名等:臨床症状・措置方法:機序・危険因子 中枢神経抑制剤:呼吸抑制作用,降圧作用,中枢神経抑制作用(鎮静,催眠等)が増強することがある。▼併用する場合には,用量に注意する。:相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 血圧降下剤:降圧作用,中枢神経抑制作用(鎮静,催眠等)が増強することがある。併用する場合には,用量に注意する。:相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 MAO阻害剤:中枢神経抑制作用(鎮静,催眠等)が増強することがある。▼併用する場合には,用量に注意する。:相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 三環系抗うつ剤:降圧作用,中枢神経抑制作用(鎮静,催眠等)が増強することがある。また,三環系抗うつ剤の作用が減弱することがある。▼併用する場合には,用量に注意する。:相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 中枢性筋弛緩剤(カルバミン酸クロルフェネシン等):中枢神経抑制作用(鎮静,催眠等)が増強することがある。▼併用する場合には,用量に注意する。:相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 スルホニル尿素系血糖降下剤:中枢神経抑制作用(鎮静,催眠等)が増強することがある。▼併用する場合には,用量に注意する。:相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 抗パーキンソン剤(レボドパ等):中枢神経抑制作用(鎮静,催眠等)が増強することがある。▼併用する場合には,用量に注意する。:相加的に作用(中枢神経抑制作用)を増強させる。 ジスルフィラム:中枢神経抑制作用(鎮静,催眠等)が増強することがある。また,併用により,重篤な低血圧があらわれたとの報告がある。▼異常が認められた場合には,本剤を減量するなど適切な処置を行う。:ジスルフィラムは本剤の代謝を阻害する。 クマリン系抗凝血剤(ワルファリンカリウム等):抗凝血作用が減弱することがある。▼頻回にプロトロンビン値の測定を行い,クマリン系抗凝血剤の用量を調節する。:本剤は肝の薬物代謝酵素を誘導し,クマリン系抗凝血剤の代謝を促進する。 (表終了) ","","","薬効薬理 超短時間作用型のバルビツール酸系静脈注射麻酔剤で,脳幹の網様体賦活系を抑制することにより麻酔作用をあらわすと考えられている。麻酔用量を単回静脈内投与したとき,10〜20秒で意識は消失し,麻酔深度は40秒まで増強するが,その後,次第に減少し20〜30分後に意識が回復する。3) ","[薬物動態]薬物動態 外国人のデータでは,健康成人6例(男3,女3)にチオペンタールを3.5mg/kg静脈内投与したとき,血漿中濃度の減少は3相性を示し,それぞれの半減期は2.8分,48.7分,5.7時間である。1) チオペンタールは肝臓で代謝され,尿中への未変化体の排泄は投与量の1%以下である。2) ",""